こんにちは!チェルシーです。
冬場に流行しやすい「ノロウイルス」。感染してしまうと下痢や嘔吐、軽度の発熱といった症状のニクいアイツです。ノロウイルスの感染経路は「接触感染」と「飛沫感染」がメインです。でも感染経路って「空気感染」っていうのもありますよね。
ん?「飛沫感染」と「空気感染」ってどう違うのでしょう。今回はその点について詳しく解説したいと思います。
目次
ノロウイルスについて
ノロウイルスとは
主に冬場(12〜1月頃)が流行のピークで、乳幼児から高齢者までの幅広い年齢層に急性胃腸炎を引き起こす、ウイルス性の感染症のことです。感染してから潜伏期間が1〜2日ほどあり、発症してからは2〜3日間、下痢・嘔吐・腹痛・軽度の発熱があり、通常その後回復に向かいます。抵抗力の低い子供や高齢者は特に注意が必要で、脱水症状にならないように適度な水分補給が必要になります。
現在、ノロウイルスの有効な抗ウイルス剤は存在していないことが悔やまれます。こればっかりは研究が進むのを待つしかありません。それまでは対処療法で立ち向かっていきましょう。
ノロウイルスの感染経路
「抗ウイルス剤がないならノロウイルスに感染しちゃうじゃん」と思われるでしょうが、その感染経路・予防方法を知っておけば感染のリスクを減らすことはできます。
ノロウイルスの感染経路は二種類
ノロウイルスには基本的に二つの感染経路があります。「接触感染」と「飛沫感染」です。
接触感染とは、感染者が調理したものを口にしたり、感染者の嘔吐物などを触れて十分な消毒をしないまま食事をしたりすると感染すること。飛沫感染とは、感染者の嘔吐物や排泄物から飛び散ったウイルスを吸い込んでしまうことにより感染してしまうことです。
ノロウイルスは空気感染しないの?
ここで何人かはこう思うはずです。「飛沫感染」って「空気感染」と何が違うの、と。そうですよね、上でも「飛沫感染は飛び散ったウイルスを吸い込むことによって感染する」と説明しましたよね。
「空気感染」と「飛沫感染」の違いって何?
例えば、結核や麻しんは「空気感染」に分類され、インフルエンザ・おたふく風邪やノロウイルスは「飛沫感染」に分類されます。
この二つの違いは、というよりかは「空気感染」と「飛沫感染」は別のものではありません。「空気感染」という感染様式の下に「飛沫感染」や「飛沫核感染」などがあるのです。そして一般的に「飛沫核感染」のことを「空気感染」と呼んでいるだけなのです。
「飛沫感染」と「飛沫核感染(空気感染)」の違いは?
この2つの違いを簡単に説明すると、病原体(ウイルス)の大きさによって分類される、ということです。飛沫粒子が小さいものは「空気感染」、大きいものは「飛沫感染」ということになります。(ホントはもっと色々あるんだけどね、ホントに簡単にですよ!)
で結局、空気感染するの?
これは非常に難しいと言えます。空気感染しないわけではないけど、空気感染するとは言い切れないわけで・・・。簡単に言うと通常であれば空気感染しにくいといった感じでしょうか。
なぜなら、ノロウイルスはそれ単体だけでは空気中で動くことはできません。少し経てば地面に落ちていくと言われています。しかし「埃」などに乗って風に運ばれ移動してくることがあります。ノロウイルス感染者を近くで介抱していている人は飛沫感染するリスクが上昇します。そして嘔吐物などの処理が適切に行われていないかった場合などは乾燥したウイルスが埃などによって運ばれ空気感染することがあります。
ノロウイルスに感染しないために
では、感染しないために何が必要なのか、それは日頃の予防と対策です。
ノロウイルスに感染しないために一番効果的なことは誰とも接触しない、または感染者に近づかないことです。でも潜伏期間もあるし、普通に生活していたらそんなこと難しいですよね。
普段からの予防方法
人と接触しない、に次いで効果があるのは「手洗い・うがい」です。
帰宅時、調理前、トイレの後など手を洗うのは当たり前ですが、更にその手洗いの際に念入りに手洗いを行うことで感染リスクをグッと減らすことができますよ。
手のひら全体で泡立てた後に、洗い残しが多いと言われる親指周り、指先、爪、手首をブラシなどでゴシゴシ洗いましょう。ノロウイルスに直接的な効果はありませんが、手の表面に付着している油脂や汚れと一緒にウイルスも洗い流すことができるので、予防方法としては最も簡単で効果があると言えます。
家族や身近な人が感染しちゃったら?
もし家族が感染してしまった場合、介抱しますよね。そんな時は不意に嘔吐物や汚物に触れてしまうことがあると思います。汚物などを処理をするときはマスク、ゴム手袋をつけてエプロンや捨ててもいい服などを着て「完全防備」で行うようにしましょう。
そして汚物が乾燥してしまう前に手早く確実に行うのを心がけましょう。また、消毒には「次亜塩素酸ナトリウム」を使うようにしましょう。身近なものでいえば「キッチンハイター」です。200倍程度に薄めたものでしっかりと汚れた部分以外も拭き取るようにしましょう。処理に使ったものはゴミ袋に密閉して(袋内に消毒液を少し入れておくと尚良し)捨てましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか、今回の内容を簡単にまとめると
・ノロウイルスは冬場に接触感染や飛沫感染で感染する
・飛沫感染は空気感染の分類の一つ
・ノロウイルスは状態によっては空気感染する可能性がある
・日頃からの手洗い・うがいが効果的
・嘔吐物などの汚物を処理するときは素早く確実に
・消毒には次亜塩素酸ナトリウム(キッチンハイター)を薄めたものを使う。
ノロウイルスは基本的には空気感染はしませんが、状態状況によってはそうとは言い切れなくなります。受け身の予防ではなく、日頃からの積極的な手洗い・うがいなどの予防方法でも感染リスクをグッと抑えることができます。少しでもノロウイルスで苦しむ人が減ることを心から祈っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。